
先日届いていたM.KAMINOさんのCD、「飛鳥山の夜はふけて」。やっと落ち着いて聴くことができた。
歌とインストルメンタルの15曲、サービス満点、ギュー詰めの構成。聴いていたら、特にインストルメンタルの曲に妻がいちいち反応して、1曲につき必ず1度「ナニこれ?」とつぶやいていた。まぁ、恐らくそういわれることを狙ってつくられた曲なんじゃないかな(笑)
東京都の桜の名所・飛鳥山
[あすかやま] 。僕は行ったことはないのだが、M.KAMINOさんご本人のライナーノーツによると「何をしているのかよく分からない人」がうろうろしている場所だそうで、そういう人々をモチーフにした曲々なのだそうだ。確かに怪しい雰囲気(笑)。ご本人の信条として、「音楽においてはユーモアは重要」と考えていらっしゃるそうだが、Honeywarとしては、なぜか「エスプリ」という言葉を使いたくなる(謎)。
インストルメンタルで印象的なのは、まず「考える人(飛鳥山のベンチに座り)」。ホンキートンクなシンセサイザーから始まり、重々しいギターのフレーズ、それにゲロを吐いているような(食事中の方、ごめんなさい)ドロドロのサックス。何を「考えて」いるんだろうなぁ(笑)。
以前
ネットで試聴して気になっていたタイトルナンバー「飛鳥山の夜はふけて」はやはりおもしろかった。チープなシンセ音でアジアンテイストあふれる、しかも微妙にホンキートンクなメロディー。アバンギャルドな展開を見せた後、また最初のアジアンテイストに戻り、おお盛り上がりの大団円に突入。飛鳥山ってこうゆうところなの?(笑)
歌では、環七や荒川で裸で暴走し、妄想が翼を広げる「自由を広げて」や、これは夫婦喧嘩なのかな? 穏やかな曲調が絶妙な笑を誘う「ああ あの人は壁に穴を開ける」。
「ボロの衣装を身にまとい」はかっこいいなぁ。ボロを着て路上販売、だけど自由な心が空を飛びまわる、ってことなのかな、中間の転調が絶妙。「ヒトデ型UFO」は、ヒトデ型のUFO(ユー・エフ・オーと読むらしい)に悪夢のように追われていたり、自分が乗って空から見下ろしていたり、乗っている何者かがこちらを把握していたり、歌詞の視点移動が不思議。曲調の変化も劇的な力作。
そして、やっぱり「宇宙意識の気まぐれ」は圧巻。吉田拓郎さんのような歌詞の載せ方、だけど、フォークとは真逆・「生活感まったくなし!」の奇妙な歌詞世界。肉体が退化し、精神世界に生きる新人類が、既に滅びてしまった旧人類(現代の我々人類)を懐古する。「まだ250才くらいの子供」とか言っているから、彼らはどれくらいの寿命があるんだろう。そんな新人類が、「ほんの数十年しか生きられない」、我々をノスタルジックに見つめる。微妙なコード進行との相乗効果で、何とも言えない切ない気分にさせられる。
興味のある方、
こちらからM.KAMINOさんのサイトへ飛べます。
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posted by Honeywar at 01:00| ☀|
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