
73歳。ご本人いわく「古希3」の加山雄三さんが芸能生活50周年を記念するホールコンサートツアーを展開中。もちろん「若大将」は健在・超元気。相模大野グリーンホールで堪能してきました。40代の僕ら夫婦は、もちろんお客さんの中では比較的若い方。
いきなり「君といつまでも」でオープニング。映画「若大将」シリーズなどから編集された映像をバックに、「蒼い星くず」「お嫁においで」などのヒット曲をメドレーで畳み掛ける。「海 その愛」の冒頭はピアノ弾き語り。左手のベース音が力強く、特に印象に残る。
作曲家「弾厚作」のペンネームで書かれた「元祖J-POP」の名曲の数々…なのだが、いかんせん似たような曲が多いので(笑)、この調子なら最後には飽きそうだ、と思って聴いていた。だがこれは前半1時間。15分の休憩を挟んだ後半こそが、このコンサートの見所!
このホールコンサートツアーに先立って、芸能生活50周年記念のアリーナコンサートツアーが行われていたらしい。6月4日武道館公演での映像とシンクロ演奏して、豪華ゲストとの共演を再現する、というのが後半の目玉。
さだまさしさんのバイオリンとコーラスで「君といつまでも」。森山良子さんとのデュエットで「旅人よ」。THE ALFEEさんのアレンジと演奏・コーラスをバックに「夜空の星」。南こうせつさんとのデュエット「白い砂の少女」。そして谷村新司さんと「サライ」。この企画は大変楽しかった。特に「夜空の星」は、いかにもTHE ALFEEのアレンジになっているのだが、元歌がいいので、曲がアレンジに埋もれることがない。
デビュー50周年記念アルバム「若大将50年!」がロビーで販売されていたが、アルバムに収録されている「日本のスタンダードナンバー」のカバー・「夜霧よ今夜もありがとう」「想い出の渚」などもよかった。オリジナルとは違うアレンジで、ちゃんと加山さんの歌になっているところがすばらしい。結局会場では買わなかったが、このアルバムは買っても損はなさそうだ。
曲やご本人のトークを聞くに、本当、この方は陽性だと思う。莫大な借金を抱え、大変な時期もあったと聞いているのだが、この明るさ・朗らかさは心地よい。アルバムの宣伝では、「もう買った人も、さらに一人10枚ずつ買ってお友達にプレゼントして」と(笑)。そうだよな、いいものを作ったら、どんどん売り込まないと。勉強になった。
アンコールのラストは、「相模大野のみなさんから、僕に歌をプレゼントして」ということで、本日3度目・「君といつまでも」を会場全員で斉唱。自分で歌うとはっきりわかるのだが、本当、こりゃ名曲だ。2時間半、楽しんできました。加山さん、いつまでもお元気で。