2005年01月04日

古代史ドラマスペシャル「大化改新」

 V6の岡田くんが主演、というので見てみました。NHKの古代史ドラマスペシャル「大化改新」。

 ....とりあえず、どこから突っ込んだらいいんだ?
 7世紀日本の風俗や習慣、時代考証については、言いっこなし。わかるわけないんだから。まぁ中大兄皇子(なかのおおえのみこ)と鎌足が水を汲みにでっかいカメを持って、ズボンのままズブズブ川に浸かるのはどうかと思ったけど。生活感なさすぎるよ。衣服をなるべく濡らさないように、普通、工夫するだろう。いや、そんな細かいこと、どうでもいい。他にも細かい突っ込みどころはたくさんあるけれど、どうでもいい。

 物語の骨子の話だけをしよう。

 蘇我入鹿と中臣鎌足。幼なじみだそうだ。東国から出てきた素朴な田舎モノの鎌足を、何かにつけてかばってきたのが入鹿。鎌足のいいところといえば、木トンボ(木をけずって、竹トンボのようにして飛ばすもの)を作るのが上手いこと、それくらい。

 鎌足は、聖徳太子を崇拝しているが、入鹿は、太子の子・山背大兄皇子(やましろのおおえのみこ)を滅ぼし、さらに、遣隋使だった南淵請安(みなみぶちのしょうあん)を処刑する。鎌足と同じく、聖徳太子や南淵請安を尊敬していた理想主義者・中大兄皇子は、鎌足とともに、入鹿を討ち倒す。

 骨子としては、理想主義者の鎌足が、悪人・入鹿を成敗する、というわけだ。悪人だけど、入鹿は幼なじみ。幼なじみだけど、殺さなければならない哀しみ、を強調するツクリになっている。

 哀しみを強調するあまり、入鹿のどこが悪かったのかが、イマイチわからない(苦笑)。

 このドラマによれば、入鹿が山背大兄皇子を討ったのは、中大兄皇子の母・皇極帝の差し金だぞ。朝鮮出兵のために、摂津三島の農民を兵士に駆り出す場面があるけれど、実際に白村江の戦いに出兵するのは、中大兄皇子の治世だぞ。仏法を学んできたはずの南淵請安、「正義がないから唐は敗退する」だの、「正義がないから蘇我氏は滅びる」だの、仏法とは関係ない、妙な預言を触れ回っている(笑)。そりゃ、為政者としては、取り締まりたくもなるだろう(又笑)。

 理想主義者で、素朴な田舎モノのはずの鎌足。だけど、蘇我石川麻呂などに根回しをしたり、暗躍もしているらしい。摂津三島の家から、飛鳥で暗躍するのか。現在なら近鉄などを使って日帰りできるだろうけど、距離的に無理はないのかな(僕はこのヘンの地理は疎いので、ちょっと判断できないです)。それに、蘇我氏の内部対立を煽っているわけだから、よっぽどのことがないと信用してもらえないだろう。つまり、よほどの交渉能力がないと。素朴な田舎モノの理想主義者にそんなことできるのか。いや、細かいことはどうでもいい(細かいのかな?)

 故意か偶然かはわからないけれど、山背大兄皇子を直接ダマすのも、南淵請安を直接殺すのも、入鹿殺害に直接関わるのも、そしてその後の政治の中心に関わるのも、結局、鎌足じゃないか。「素朴な田舎モノの理想主義者」は無理がある。 全体としても、わけわかんないドラマになってしまったと思う。

 役者さんは、渡部篤郎さん・木村佳乃さん・高島礼子さんと、それぞれ見せ場があったし、軽皇子(かるのみこ)の吹越満さんも印象的だった。大杉漣さんや中大兄皇子の小栗旬さんは、「みづら」がよく似合っていたな(笑)。かわいそうに、無理のある役を演じた岡田クンは、役者として、見せ場がなかったんじゃないかな。

 結論として、風俗習慣、文物、村を再現したオープンセットも含めて、全ての努力が「受信料の無駄遣い」になった、と思う。
posted by Honeywar at 02:27| ☀| Comment(0) | TrackBack(2) | ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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ドラマ「大化改新」
Excerpt: NHKドラマ「大化改新」を見た。 中臣鎌足と蘇我入鹿が幼なじみといふ設定はドラマのつくりごとだとしても、 いはゆる時代考證は誰がしてゐるのか氣になつた。 鎌足が常陸國からやつてきたとしてゐるあたりは..
Weblog: 仙丈亭日乘
Tracked: 2005-01-04 03:01

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Excerpt: 今月の3日に放送していたNHKのドラマ「大化の改新」録画しておいたものをこの連休中に見ました。はっきり言って、藤原鎌足はすごくイメージの違う人(若手のタレント)が主演だったのが違和感があったのですが、..
Weblog: Happyhotspring!
Tracked: 2005-01-10 18:23